2020年07月12日

カメなのに

カミツキガメは泳ぐのが苦手。

カミツキガメ1636.jpg

昨年生まれの赤ちゃんが、水中の木の枝につかまって休んでいました。
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2020年06月29日

クサフグを襲うウツボについて

ウツボ3.jpg

 今回共同通信社から配信された「クサフグを食うウツボ」の記事。「写真のインパクトを前面に出す」と記者さんが提案してくださったため(ありがたいことです)、文章がやや短かくなったようです。そこで補足も兼ねて、こちらのブログに記事の背景や観察していて感じたことなどを、書いておこうと思います。

 私が千葉県鴨川市のクサフグ(以下フグ)の産卵場を訪れるようになったのは、今から25年ほど前のこと。初めてフグの産卵を見た時、「こんなにすごいことが、自分が住む千葉県の磯で行われているんだ」と大変感動したものです。何しろ数えきれないくらいのフグが、浜に乗り上げて産卵するわけですから、それは見事な光景でした。

クサフグ2.jpg

 フグの産卵は、千葉県では6〜7月の大潮の終わり2日間と、中潮に入った2日間に行われることが多いです(その間に海が荒れると、少しずれることがあります)。初めてフグの産卵を見てから今まで、産卵がありそうな日に気が向けば通い、その時期に他の生物に興味が行けば、数年通わずに間があいてしまうこともあり、気楽な感じでフグの産卵を観察、撮影してきました。

 さて、フグを狙うウツボを初めて見たのは、産卵場に行きはじめて数年以内だったように思います。ただ、当時はめったに見ることはなく、たまにウツボが現れて、フグを一瞬にして咥えて泳ぎ去るような感じでした。きちんと記録をつけていたわけではないので、あくまで私の感覚ですが、この10年くらいでフグを襲うウツボを見る機会が増えたように思います。

 ただ、この点については別の考えをお持ちの方もいます。12年ほど前から、それこそフグの産卵がありそうな日は、欠かさず観察に訪れているMさんという方がいます。Mさんは、むしろ以前のほうが、ウツボが現れることが多かったように思うとおっしゃっています。今回は私の写真を使った記事ということで、私の意見を出していますが、真逆の感想を持っている方がいるのは面白いところです。いずれにしても、私の場合はフグを食いに来るウツボに遭遇する機会が少なく、その瞬間を初めて撮影できたのは昨年のことでした。

 昨年は述べ10日撮影に行きました。そのうちウツボが現れたのは5日です。2回に1回はウツボを見ていることになります。フグを狙って、産卵が始まる前(クサフグの産卵は夕方行われます)からウロウロ泳いでいるウツボもおり、多い日では5回以上襲うシーンを見ることもありました。ウツボは大きさや色の濃淡などで、なんとなくですが個体識別ができます。それを元にウツボを観察していると、明らかに違う個体が3匹現れることもあり、またフグを1匹咥えて泳ぎ去ったウツボがもう一度現れて、2匹目を咥えていくこともありました。

 昨年フグを襲うウツボを撮影した後、「このウツボはフグを食べて死なないのか?」という疑問が湧いてきました。Mさんとだったか他の方とだったか、ちょっと記憶が曖昧ですが、何気ない会話の中から出てきた疑問だったように思います。そこである魚の研究者に「ウツボはフグを食べて死なないのか?」と聞いてみました。その方は、「ウツボはフグを咥えてはいるが、実際に飲み込んでいるのか?」と疑問を呈されました。なるほど、たしかにそれはそうです。フグを咥えてウツボが泳ぎ去ったからといって、実際に飲み込んでいるかどうかまでは観察できていません。「毒魚の自然史(北海道大学出版会)」にも、ヒラメ、スズキ属の一種、メジナの稚魚に、クサフグ、トラフグの仔魚を与えたところ、一旦口にした後吐き出したとあります。またフグに刺激を与えると、体表から毒を分泌することも書かれており、捕食者はフグの体表の毒を感じ取って吐き出しているのだろうと書いてあります。

 とはいえウツボの場合、たまたま目の前に餌が落ちてきたわけではなく、明らかに狙って浅瀬にやってきています。さらに多い日は3個体、しかも1匹だけでは満足せずに、2匹目を襲いに来るウツボもいるわけです。そこまでして捉えたフグを吐き出しているとは思えなかったし、まず間違いなく食べているだろうという、確信に近いものはありました。それを証明するにはどうすればよいか。そうです。捕まえて胃の中を見てみればよいわけです。

 同時にフグの毒について研究している研究者の方を探してみました。いろいろな本を読んでみると、ある方の名前が目に止まりました。広島大学の浅川先生です。ちょうどその少し前だったか、たまたまテレビで浅川先生をお見かけしており(たしかサンゴ礁の海で、ウモレオウギガニを捕まえていたような)、そうした研究が印象に残っていたこともあり、早速フグを襲うウツボの写真とともに、疑問に思ったことをメールで訪ねてみました。浅川先生はとても丁寧に私の疑問について答えてくださり、また「ウツボがクサフグを頻繁に襲う事例は知らない」とのことで大変興味を持ってくれました。そのやり取りの中で、フグを食いに来たウツボを捕まえてみようと思うと伝えたところ、浅川先生からも、そのウツボを解析したいとご提案いただきました。

ウツボ1.jpg

 2019年7月21日、クサフグを咥えたウツボを捕まえることができました。浅川先生に送る前に、胃内容物の撮影をしておこうと自宅で解剖。中から一匹のフグが出てきました。これで飲み込んでいることは証明されました。

 さて、今後の課題は「フグを食べたウツボは死なないのか?」ということだと思います。上記の解剖したウツボは、捕獲後すぐに氷で締めています。もし私に捕まることなくそのまま海で泳いでいたら、もしかしたらフグの毒にあたって死んでいたかもしれません。フグを食べてもウツボが死なないことを証明するには、やはり飼育下での観察以外にはないと思います。クサフグもウツボも南日本ならどちらも普通に見かける魚です。しかしそうした身近な魚にも、まだまだ知られていない不思議があります。これからどのようなことがわかってくるのか、とても楽しみです。
posted by matsuzawa at 15:31| 海水魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月20日

キンランシ その後

この一月半くらいで、キンランシが目に見えて大きくなりました。

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背鰭の無い和金というよりは、ナンキンぽい感じです(真っ赤だけど)。
ただ、背面から見ると体の幅はありません。
和金や朱文金が同じ舟に入っていますが、泳ぎはそれらに負けていません。
背鰭がなくても泳ぐのは速いです。
やっぱり背鰭がない和金という感じなのかな。
posted by matsuzawa at 19:21| 金魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月16日

そんなに急いで何がしたい?

田んぼを眺めていると、視界の隅に稲の間を歩く生き物が。

カミツキ.JPG

やや小ぶりですがカミツキガメです。
背甲長は20センチ弱といったところ。

体が完全に沈められる場所では、日中でも餌を漁る姿を見かけることがあります。
ただ、田んぼのように甲羅が出てしまう浅い場所では、だいたい日中は泥に潜っていて、顔(それもほんの鼻先)だけ出してじっとしていることが多い。
写真のように体を出して歩いている姿は、めったに見ないです。

稲のおかげでこちらに気づく様子はまったくなく、ズンズン田んぼの中を歩いていき、畦を乗り越えて水路の深みへと消えていきました。
このカミツキガメ、そんなに急いで何がしたかったのでしょう?
posted by matsuzawa at 18:06| 爬虫類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月15日

金魚?鯉?

写真はブラックコメットという名で売られている魚。
金魚にコメットという鰭の長い品種がありますが、真っ黒いコメットということで「ブラックコメット」の名前がついています(そのわりには鰭が普通ですが)

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この魚、撮影用に育てているのですが、成長が非常に早いです。
いつもせわしなく泳いでいます。
口元にはヒゲがあります。

以前見たブラックコメットはヒゲが一対だったので、金魚と鯉の雑種かなと思っていましたが、写真の魚はヒゲが2対4本あります。
顔つき、体型、背鰭、泳ぎ方を見ても、この魚はまんま鯉のような気がします。
はたして金魚はかかっているのでしょうか?
posted by matsuzawa at 19:07| 漁業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月20日

ソコホウボウ

宮城県の漁師さんがまたまた珍しい魚を送ってきてくれました。

ソコホウボウ1.jpg

ソコホウボウです。

初めて見ました。
深いところに棲んでいるということもありますが、
おもに南の方に分布するということもあるように思います。
(たぶん関東あたりの海にはあまりいないんじゃないかな)

写真の個体は石巻沖で捕れたものです。
「日本産魚類検索 第三版」には、太平洋側の北限は鹿島灘となっているので、だいぶ北限を更新しています。
posted by matsuzawa at 16:32| 海水魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月02日

金爛子(キンランシ)

金魚屋さんで見つけた、
ちょっと変わった姿の金魚。

キンランシ24.jpg

キンランシとして入荷したそうです。

昭和16年発行の松井佳一著「科学新書9 金魚」(河出書房)に、
キンランシについての解説があります(図は無し)。
それには明治35〜36年頃に、秋山吉五郎が琉金とランチュウをかけて作り出したとあります。

知人が持っている、おそらく明治後期に描かれた金魚の図譜に、キンランシが描かれています。
(名前は朱文錦となっていましたが、これは誤りでしょう)
そこに描かれているのは、体型こそ今回の写真のような「背鰭がない和金」といった形ですが、柄はキャリコのようなモザイク透明鱗です。
解説には「ランチュウト支那錦ヨリナル新種ナリ」とあります。
同じ図譜には支那錦として三色出目金が描かれています。

はてさて、キンランシとはどのような金魚なのか。
琉金とランチュウから作り出されたのであれば写真のような姿で良いでしょうし、三色出目金とランチュウから生まれたのであれば、キンランシはキャリコ柄ということになるでしょう。

おそらくですが、明治時代に作出されてからほぼ流通することがなかった金魚。
謎は深まるばかりです。

posted by matsuzawa at 09:18| 金魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月05日

フナの産卵

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先日の雨で沼の水位が上がり、
水浸しになった葦原で、
ゲンゴロウブナが産卵していました。

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2020年02月23日

うまい!

長野県でカジカをごちそうになりました。

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うまい!
見た目はなんですが、実に美味い魚だと思います。
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2020年01月22日

カジカ(大卵型)

長野県の川。

カジカ大卵型.jpg

下に隙間がある石をどけてみると、
カジカが潜んでいました。

3月に入ったあたりから、
産卵が始まるそうです。
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2019年12月02日

虫踏み

そろそろ始まるころでしょうか。

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天竜川の虫踏み。
ざざ虫漁です。
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2019年11月29日

画像整理

この半年くらいに撮影した画像の整理が続いています。

ベンケイガニ62.jpg

写真は夏に撮影したベンケイガニ。
放仔の瞬間です。
posted by matsuzawa at 18:16| 水の生物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月31日

ベンケイガニ

ベンケイガニの放仔を撮影した時、
少しだけゾエア幼生を持ち帰りました。

ベンケイガニ162.jpg

うまく育つかなぁ?
posted by matsuzawa at 19:28| 水の生物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月13日

「きんぎょ びじゅつかん」

ほるぷ出版から金魚の新刊が出ました。

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「きんぎょ びじゅつかん」です。
絵画のように金魚の写真を楽しみながら、
金魚のことを色々知ろうというコンセプトの写真絵本。

文章は児童書を数多く手掛ける高岡昌江さんです。

是非ご覧になってみてください。
posted by matsuzawa at 17:46| 掲載誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月14日

クサフグに

クサフグの撮影にハマっています。

初めて撮影したのは25年位前のこと。
それから気が向くと撮影に行ってみたり、
何年も撮影に行かず間があいてしまったり。

今年は産卵がありそうな日は、
ほぼ毎回産卵場に通っています。

クサフグ346.JPG

今さらながらクサフグの産卵は見ていて面白いなと思う。
posted by matsuzawa at 20:35| 海水魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月14日

服のまま

タガメを撮影してきました。
この時期恒例の卵を守るオスです。

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車で生息地に向かっている途中気付きました。
「あ、ウェーダー積み忘れた…」
まあいいや、田んぼの際の日よせ(田んぼに引く水を温める浅い場所)で撮影すれば。
ところが毎年のようにタガメが卵を産む杭が、今年はありませんでした。
高い確率でタガメの卵が見られる田んぼに向かうも、そちらはなんと畑になっているではありませんか。
その後も田んぼをいくつか見て回りますが、全く見つかりません。
こうなったらしょうがないということで、ほぼ確実にタガメが見られる池に向かいます。

ひとまず池をぐるりと回り、卵塊を2つ見つけました。
ただ、岸から撮影できるような位置ではありません。
仕方ないなということでカメラを持って服のまま池に入りました。
傍から見たらそうとう怪しいです。
でも、水中に潜み卵を守るオスと、卵塊に水を与える姿を撮影できました。
posted by matsuzawa at 13:01| 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小学館の図鑑 NEO 「昆虫2」

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新版「水の生物」に続いて「昆虫2」が届きました。
小学館の図鑑NEOシリーズにはもちろん「昆虫」がありますが、新刊は世界の昆虫です。
2,300種も載っています。
ほぼすべての虫が原寸大なので、特に大きな虫は迫力があります。
オオキバヘビトンボとかエンマハンミョウなどは形も相まって、かなりそそられます。

僕は系統樹のページの甲殻類などを撮影させていただきました。

そういえば新版「水の生物」「昆虫2」ともに、カバー裏が見応えがあります。
是非ご覧になってみてください。

6月19日発売
posted by matsuzawa at 09:37| 掲載誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月12日

小学館の図鑑 NEO 新版「水の生物」

旧版が出てから14年。
このたび小学館の図鑑 NEO 「水の生物」が新版になって発売されます。(新板にはドラえもんナビゲートのDVDがついています)
今回は新たに掲載する甲殻類やアニサキスにヒトデ類、さらにカバーのベンケイガニなどを撮影させていただきました。

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6月19日発売です。
是非ご覧になってみてください。
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2019年06月11日

おそらくここからが

クサフグ2.jpg

クサフグが孵化しました。
右の1匹はちょうど卵膜を破いて出てくるところ。

孵化率は高く、
ほとんどの卵が孵化しました。

さて、難しいのはおそらくここから。
すでに泳ぎ始めている仔魚がいるので、
あらかじめ用意しておいた冷凍ワムシを与えてみましたが、
魚も餌も小さすぎて、
ちゃんと食べているのかどうなのか全くわかりません…。

無事に育ってくれるとよいのですが。
posted by matsuzawa at 16:46| 海水魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月10日

クサフグの産卵

クサフグの産卵を撮影してきました。
ずいぶん久しぶりでしたが、
フグは同じ場所で卵を産んでいました。

クサフグ95.jpg

少しだけ持ち帰った卵。

kusafugu.jpg

順調に発生しています。
冷凍ワムシを餌に孵化した仔魚を育ててみる予定。
posted by matsuzawa at 01:34| 海水魚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする